大手企業などがこれまで所有していた社宅を売却し、賃貸マンション
として運営するビジネスがございます。
法人社宅の売却は比較的安価で仕入れることができるので、大規模
に改修し、1戸あたりの家賃を最下限に設定したとしても高い表面利
回りが確保できるのが魅力とされています。
もちろん実際に賃貸マンションを経営するにあたり様々な問題があり、
もっとも大きな問題として空室率があげられます。
例えば、社員の社宅として用いられていた物件を例にしますと、若干
遠隔地にあり、総戸数100戸前後ある物件が多いので、こうした大型
集合住宅を満室にすることは非常に難しいです。
仮に、Aという物件の表面利回りが10%あったとして、入居者が半分
しか入居しないと利回りも半分の5%となります。
そして、残念ながら維持費は入居率に関係なく掛かりますので、実質
利回りは更に低くなってしまうことになります。
また、仮に家賃がどんなに安く、部屋が広く今風にリフォームされてい
たとしても、賃貸マンションの需要が少ない地域では、大規模賃貸マン
ションの運営は厳しいのが現状です。
なので、もし、こうした物件を所有する機会にめぐまれた場合は、所有
する前に、最低でも5年後も運営していく上で十分な入居者を確保す
ることができるか考える必要があります。
そうでなければ、所有し続けることが難しいと思います。
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