ここ数年間で、地方から
東京に転居する(学生なども含む)人の数が年々落ち込ん
でいたのですが、3年ほど前からようやく底を打ったのか、ここ最近は再び東京へ
転居される方が増えたため増加率が大きく伸びているようです。
それに比例するかのように、一時期は土地も
商業地以外でも数年ぶりに上昇したの
ですが。残念ながら上昇局面は長くは続きませんでした。
米国の住宅ローン債券の焦げ付き問題によって、日本国内の
金融機関も欧米ほど
ではないにしろ大きな損失を計上してることがすでに明らかになっています。
このため、昨年から
不動産投資に対する融資が、これまで以上に厳しくなりました。
そして、追い討ちをかけるかのように再びデフレ化が急速に進んでいます。
ですので、今回は、不動産価格が値下がりしたことによって、ファンドが受ける影響
について誠に簡単ではございますが解説させて頂きたいと思います。
基本的に収益性と安全性を重視するのであれば、やはり、都心の一等地で人気の
あるエリアに絞られることになります。ですので、もし、質の良いビルを安く購入する
ことが出来るのであれば優位に展開することができます。
しかし、そのような物件はそれ相当の価格ですし、人気も高いため、まず、安く買う
ことが難しいでしょうし、利回りに関しても、それほど期待することは出来ません。
一方、不動産価格が下がっているエリアに関しては、当然のことながら物件を安く
購入することが出来ます。しっかりとした、
テナントと長期に渡る賃貸借契約をして
いれば、結果として、逆に利回りは高くなることもあるのです。
上述したように、
不動産証券化商品の大切な要素としまして、賃料という不動産の
生み出す収入がございます。この賃料収入を土地や建物に投下する資金で割っ
た比率が高く、安定していれば、収益性の高い商品といえます。
ただし証券化商品がたとえば
ノンリコースローンによって組織される場合は、その
ローンの不動産担保の掛け目(LTV)の水準すら割ってしまうような不動産価格の
下落が継続すると、事態はさらに深刻化することになります。
実際には、この掛け目を低くめに設定することによりまして少なくとも、デット(社債)
部分の投資家は、不動産価格が下落しても保護されることになります。
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